日本沿岸の月平均潮位の変動

平成22年3月23日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2010年2月)

2010年2月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北海道オホーツク海側、北海道太平洋側、九州地方及び沖縄本島地方の沿岸でやや高い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2010年2月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2010年2月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北海道オホーツク海側、北海道太平洋側、九州地方及び沖縄本島地方の沿岸でやや高い状態でした。

北海道オホーツク海側及び太平洋側の沿岸では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて0.5~2℃程度高い状態でした。
九州地方の沿岸では、東シナ海側を中心に、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて0.5~1℃程度高く、月平均海面気圧が最近5年間の同月の平均に比べて1~2hPa低い状態でした。
沖縄本島近海では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて1℃程度高い状態でした。
以上から、これらの地域の沿岸で月平均潮位がやや高くなったと考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2005~2009年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

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