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日本近海の海面水温(月概況)

令和6年4月22日 気象庁発表
(次回発表予定  5月20日)

診断 (2024年3月)

  • 日本海では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中A)。
  • 北海道南東方、本州東方では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。
  • 東シナ海北部、四国・東海沖、沖縄の東では、広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中C)。
  • 関東南東方では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中D)。
  • 東シナ海南部では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中E)。
  • 沖縄の南では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中F)。
  • 父島近海、南鳥島近海では、広い範囲で海面水温が平年より低い海域がみられました(図中G)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2024年3月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2024年3月)

海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

日本近海の海面水温は、北緯35度以北の広い範囲で平年よりかなり高くなっていました。北海道南東方、本州東方の各海域の海面水温は、解析値のある1982年以降で、3月として最も高くなりました。

日本海では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中A)。

北海道南東方、本州東方では、下層の暖水の影響で、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。

東シナ海北部、四国・東海沖、沖縄の東では、広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中C)。四国・東海沖、沖縄の東では、2月下旬に広い範囲で海面水温が平年より高くなっていましたが、3月上旬と中旬の寒気の影響で、中旬以降に海面水温が平年より高い海域は縮小しました。四国・東海沖では、黒潮大蛇行に伴う下層の冷水の影響で、海面水温が平年より低い海域もみられました。

関東南東方では、上旬と中旬に平年より風が強かったことに加え、上旬に日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中D)。

東シナ海南部では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中E)。

沖縄の南では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中F)。この海域では、2月下旬に広い範囲で海面水温が平年より高くなっていましたが、3月中旬に平年より風が強かった期間があったことに加え、寒気の影響もあり、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。その後、3月下旬に平年より風が弱く、日射量が多かった影響に加え、暖かく湿った空気の影響もあり、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました。

父島近海、南鳥島近海では、中旬や下旬に平年より風が強かった影響に加え、寒気の影響もあり、広い範囲で海面水温が平年より低い海域がみられました(図中G)。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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