海面水温・海流(北海道周辺海域)
平成28年2月19日発表
札幌管区気象台
診断(2016年2月中旬)
- 北海道周辺の海面水温は、平年並か平年より高くなっていますが、釧路沖では、平年より低い海域がみられます。
- 親潮の沿岸寄り分枝の南限位置は、北緯41.5度、東経143.5度付近にあります。
- 親潮の面積は、2015年5月以降、平年よりかなり小さい状態が続いています。
- 津軽暖流の東端は、平年より東の位置にあります。
- 日本海では、檜山・津軽沖に北西向きの流れがみられます。
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(2月18日)
解説
海面水温
北海道周辺の海面水温は、日本海では、平年並か平年より高い状態が続いています。
釧路沖では、親潮の影響で、海面水温が平年並か平年より低くなっていますが、北海道東方の北緯41.5度、東経147.5度付近から三陸沖にかけての海域では、下層の暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます。日高沖では海面水温が平年より高くなりました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、日本海及び太平洋では平年並か平年より高い見込みです。
海流の実況と見通し
2016年2月中旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 北緯41.5度、東経143.5度付近 北緯40度、東経147度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) 北緯40度、東経147.5度付近 − その他の親潮系冷水の位置 特にみられない − 親潮の面積(※2) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年より東) − 日本の東のその他の顕著な現象 三陸沖の北緯40.5度、東経145.5度付近に暖水域がみられる − 日本海の海流 檜山・津軽沖に北西向きの流れがみられる − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。