海面水温・海流(北海道周辺海域)
平成25年8月30日発表
札幌管区気象台
診断(2013年8月下旬)
- 北海道周辺の海面水温は、平年より高い状態が続いており、北海道東方では、海面水温が平年より高い海域が拡大し、釧路沖では、海面水温が平年より3℃以上高い海域が拡大しました。
- 親潮の面積は、平年より小さくなりました。
- 津軽暖流の東端は、平年並の位置にあります。
- 日本海の海流は、檜山・津軽沖では北西に、積丹半島沖では北東に向かう流れがそれぞれみられます。
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(8月29日)
解説
海面水温
北海道周辺の海面水温は、平年より高い状態が続いており、北海道東方では、海面水温が平年より高い海域が拡大しました。釧路沖では、東経145度付近を暖水が北上している影響で、海面水温が平年より3℃以上高い海域が拡大しました。
オホーツク海では、海面水温が平年より高い状態が続いていますが、網走沖では、平年より日射量が少なかった影響で、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、平年より高い状態が続くでしょう。
海流の実況と見通し
2013年8月下旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 北緯39.5度、東経146.5度付近 北緯39度、東経146度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし なし その他の親潮系冷水の位置 なし − 親潮の面積(※2) 平年より小さい 平年より小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年並) − 日本の東のその他の顕著な現象 釧路沖の北緯41.5度、東経146.5度付近に暖水域がみられる − 日本海の海流 檜山・津軽沖では北西に、積丹半島沖では北東に向かう流れがそれぞれみられる − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。