海面水温・海流（東北周辺海域）
平成25年9月30日発表
仙台管区気象台
診断（2013年9月下旬）
- 本州東方と日本海の海面水温は、平年より高い状態が続いています。
- 親潮の南限位置は、北緯39.5度、東経147度付近にあります。親潮の面積は、平年より小さい状態が続いています。
- 対馬暖流は、北緯39.5度付近を東に流れて、東経139.5度付近からは北に向きを変えて流れています。
東北周辺海域の海面水温平年差分布図（9月29日）
海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。 また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。
この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。
解説
海面水温
本州東方の海面水温は、平年より高い状態が続いていますが、26日から27日にかけて台風第20号が本州東方を通過した影響で、平年より2℃以上高い海域は縮小しました。また、金華山沖や北緯39度、東経147度付近には平年より1℃以上低い海域もみられるようになりました。
日本海の海面水温は、平年より高い状態が続いており、津軽沖や酒田沖には平年より2℃以上高い海域もみられます。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、本州東方の海面水温は平年並か平年より高いでしょう。日本海の海面水温は、平年より高い状態が続くでしょう。
海流の実況と見通し
2013年9月下旬の東北周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表：東北周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し（注） 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置（※1） 北緯39.5度、東経147度付近 北緯39.5度、東経147度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置（※1） なし なし その他の親潮系冷水の位置 北緯37度、東経142.5度付近 − 親潮の面積（※2） 平年より小さい 平年より小さい 津軽暖流の東端の経度（※3） 東経143.5度付近（平年並） − 日本の東の黒潮系暖水の北限緯度（※4） 北緯37度、東経147度付近（平年並） − 日本の東のその他の顕著な現象 釧路沖の北緯41.5度、東経146.5度付近に暖水域がみられ、南から北上する暖水とつながっている
北緯42度、東経144.5度付近に冷水域がみられる− 日本海の海流 北緯39.5度付近を東に流れて、東経139.5度付近からは北に向きを変えて流れている − （注）『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
（※）が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。