海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)
平成27年8月31日発表
福岡管区気象台
診断(2015年8月下旬)
- 山陰沖西部から九州西方にかけての海域では、海面水温が平年より1℃以上低い海域が広がりました。
- 黒潮は、トカラ海峡の北緯29.8度付近を東南東に流れ、都井岬に接岸して流れています。
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(8月30日)
解説
海面水温
山陰沖西部から九州西方にかけての海域では、平年では海面水温がほとんど変化しない時期ですが、前線や低気圧の影響で平年より日照時間が少なかったことや台風第15号の影響で風が強かったため、海面水温が低下しました。このため、海面水温が平年より1℃以上低い海域が広がりました。
- 参考情報:台風による水温低下
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、東シナ海では平年並か平年より低いでしょう。その他の海域では平年並か平年より高くなるでしょう。
海流の実況と見通し
2015年8月下旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) トカラ海峡の黒潮の通過緯度/向き(※1) 北緯29.8度 / 東南東 − 都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 接岸が続くが一時離岸する 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。