海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)
平成27年4月30日発表
福岡管区気象台
診断(2015年4月下旬)
- 九州・山口県周辺海域では海面水温が平年より1℃以上低い海域が縮小し、九州の東から奄美群島の東にかけての海域では海面水温が平年より高くなりました。
- 黒潮は、トカラ海峡の北緯30.1度付近を東南東に流れ、都井岬に接岸して流れています。
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(4月29日)
解説
海面水温
北緯30度より北の海域では、海面水温が平年ではこの10日間で0.5〜1℃上昇する時期ですが、平年より風が弱かったことに加え、日照時間が多かったため、海面水温が1℃以上上昇しました。このため、海面水温が平年より1℃以上低い海域が縮小しました。また、九州の東から奄美群島の東にかけての海域では海面水温が平年より高くなりました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、東シナ海の北緯30度より南の海域では平年並になり、その他の海域では平年並か平年より高いでしょう。
海流の実況と見通し
2015年4月下旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) トカラ海峡の黒潮の通過緯度/向き(※1) 北緯30.1度 / 東南東 − 都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 接岸が続くが、離岸する時期がある 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。