海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)
平成26年5月9日発表
福岡管区気象台
診断(2014年5月上旬)
- 九州・山口県周辺海域の海面水温は、北緯32度より北の海域では平年並になり、北緯32度より南の海域では平年より2℃以上低い海域が広がりました。
- 黒潮は、トカラ海峡の北緯29.5度付近を東北東に流れ、都井岬で離岸して流れています。
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(5月8日)
解説
海面水温
九州・山口県周辺海域では、海面水温が平年ではこの10日間で0.5℃〜1℃上昇する時期ですが、北よりの風の影響で、広い海域で海面水温が低下するか平年ほどは上昇しませんでした。このため、4月下旬に海面水温が平年より高かった対馬近海から済州島の西にかけての海域ではおおむね平年並になり、北緯32度より南の海域では、海面水温が平年より2℃以上低い海域が広がりました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、北緯32度よりも北ではおおむね平年並、北緯32度よりも南では平年より低く経過する見込みです。
海流の実況と見通し
2014年5月上旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) トカラ海峡の黒潮の通過緯度/向き(※1) 北緯29.5度 / 東北東 − 都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸、5月下旬に一時接岸 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。