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日本の月の天候 ------------------ 対象期間:

2018年(平成30年)7月の特徴

○北・東・西日本では気温がかなり高かった

太平洋高気圧の勢力が日本付近で強かったため、北・東・西日本では月平均気温がかなり高く、東日本の月平均気温は平年差+2.8℃となり、7月として1946年の統計開始以来第1位、西日本では第2位タイの高温となった。また、23日には熊谷(埼玉県)で日最高気温が41.1℃となり、歴代全国1位を更新した。

○「平成30年7月豪雨」が発生

梅雨前線や台風第7号の影響で、西日本を中心に全国的に記録的な大雨となり、「平成30年7月豪雨」が発生した。また、北日本日本海側と西日本太平洋側および沖縄・奄美で、月降水量がかなり多かった。

○東日本と西日本日本海側では日照時間がかなり多かった

東日本と西日本日本海側では、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かったため、月間日照時間はかなり多かった。東日本日本海側の月間日照時間は平年比179%となり、7月として1946年の統計開始以来第1位の多照となった。

概況

地域平均気温経過図

地域平均気温平年偏差の5日移動平均時系列図

8日頃にかけては、梅雨前線や台風第7号の影響で、多量の水蒸気が長時間にわたって流れ込んだため、全国的に大雨となり、西日本を中心に土砂災害や河川の氾濫など甚大な被害が生じた(平成30年7月豪雨)。

その後は、東・西日本では太平洋高気圧に覆われて晴れて厳しい暑さとなり、14日から26日にかけては、猛暑日となる日が全国の100地点以上のアメダス(集計地点数927)で続き、記録的な高温となった。月平均気温は、地域平均でみると、東日本で平年差+2.8℃となり、1946年の統計開始以来、7月としての第1位を更新し、西日本は1994年に次ぐ第2位タイとなった。地点でみると、全国の気象官署(153官署)のうち53地点で高い方から1位の値を記録した(タイを含む)。

23日には熊谷(埼玉県)で日最高気温が41.1℃となり歴代全国1位を更新し、福岡などアメダスの108地点で通年の日最高気温高い方から1位の値を記録した(タイを含む)。

月間日照時間は、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かったことから、東日本と西日本日本海側ではかなり多く、東日本日本海側は平年比179%となり、1946年の統計開始以来、多い方からの第1位を更新した。

下旬後半は、寒冷渦や台風第12号の影響で東・西日本では曇りや雨の日があり、大雨や大荒れとなった所もあった。西日本太平洋側は、上旬の記録的な大雨に加えて、台風第12号が九州南部付近で速度が遅くなった影響で雨の降り続いた所があり、月降水量はかなり多くなった。また、北日本日本海側では、上旬を中心に梅雨前線の活動が活発となり大雨となった影響で月降水量はかなり多かった。沖縄・奄美は、上旬は台風や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多く、記録的な大雨となった。中旬以降も湿った空気や台風の影響を受けた日もあり、月降水量はかなり多かった。

平均気温:北・東・西日本でかなり高かった。一方、沖縄・奄美では低かった。

降水量:北日本日本海側と西日本太平洋側、沖縄・奄美でかなり多く、北日本太平洋側と東日本および西日本日本海側は平年並だった。

日照時間:東日本と西日本日本海側でかなり多く、北日本日本海側と西日本太平洋側で多かった。北日本太平洋側は平年並で、沖縄・奄美は少なかった。

月TRS分布図 旬別RS経過図
月平均気温平年偏差、月降水量平年比、月間日照時間平年比の分布図 地域平均旬降水量平年比、旬間日照時間平年比の経過図

天候経過


    上旬

     4日頃にかけては、梅雨前線は日本海北部から北日本付近に停滞し、台風第7号が沖縄・奄美付近から九州の西海上を北進して日本海へ進んだため、東日本の一部を除いて曇りや雨の日が多かった。特に、沖縄・奄美と西・北日本では大雨となった所もあった。5日から8日にかけては、梅雨前線が西・東日本付近に停滞し、南から多量の水蒸気が長時間にわたり流れ込んだため、西日本を中心に広範囲にわたる記録的な大雨となり、土砂災害や河川の氾濫など甚大な被害が生じた。この期間に観測された48時間降水量は、広島(広島県)や高山(岐阜県)などアメダスの124地点で観測史上の最多降水量を更新した。上旬の降水量平年比は、沖縄・奄美では832%、西日本では372%、北日本では322%となるなど、7月上旬としては1961年の統計開始以来、それぞれ最多の値を更新した。9日から10日かけては太平洋高気圧の勢力が強まり、東・西日本では晴れた所が多く、九州北部、中国、近畿、東海、北陸の各地方は9日頃に、四国地方は10日頃に梅雨明けした(速報値)。一方、台風第8号が先島諸島付近を進んだため、沖縄地方では大荒れや大雨となった所があった。また、上旬後半はオホーツク海高気圧が出現し、北日本では顕著な低温となった時期もあった。

     旬平均気温:東・西日本で高く、北日本で平年並だった。一方、沖縄・奄美はかなり低かった。

     旬降水量:北日本、東日本日本海側、西日本と沖縄・奄美でかなり多く、東日本太平洋側で多かった。

     旬間日照時間:北日本日本海側と沖縄・奄美でかなり少なく、北・西日本太平洋側で少なかった。西日本日本海側は平年並で、東日本は多かった。


    中旬

     太平洋高気圧の勢力が日本付近で強く、東・西日本では太平洋高気圧に覆われ、晴れて厳しい暑さの日が続き、記録的な高温となった。東日本の7月中旬の平均気温は平年差+3.8℃と、1961年の統計開始以来、7月中旬としては最も高い値を更新した。一方、北日本では低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多い所があったが、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多い所もあった。東北南部は14日頃、東北北部は20日頃に梅雨明けした(速報値)。沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、湿った空気の影響で曇りや雨の日もあった。

     旬平均気温:東・西日本でかなり高く、北日本で高かった。一方、沖縄・奄美では低かった。

     旬降水量:東・西日本はかなり少なく、北日本太平洋側は少なかった。北日本日本海側と沖縄・奄美は平年並だった。

     旬間日照時間:東・西日本でかなり多く、北日本太平洋側は多かった。北日本日本海側と沖縄・奄美は平年並だった。


    下旬

     東・西日本は、中旬に引き続き太平洋高気圧に覆われて、晴れて厳しい暑さの日が続き、23日には熊谷(埼玉県)で日最高気温が41.1℃となり、歴代全国1位を更新した。下旬後半は寒冷渦や台風第12号の影響で曇りや雨の日があり、大雨や大荒れとなった所もあった。また、日本海側ではフェーン現象のため気温がかなり高くなった。東日本と西日本の7月下旬の平均気温は、平年差がそれぞれ+2.3℃、+1.7℃と1961年の統計開始以来、7月下旬としては最も高い値を更新した。沖縄・奄美は、太平洋高気圧に覆われて概ね晴れたが、21日から23日にかけては台風第10号や熱帯低気圧の影響で大雨となった所があった。北日本は、高気圧に覆われて晴れた日が多く、旬のはじめと終わりは気温がかなり高かった。

     旬平均気温:北・東・西日本でかなり高く、沖縄・奄美では平年並だった。

     旬降水量:東日本太平洋側と沖縄・奄美では多く、西日本太平洋側では平年並だった。一方、北日本と東日本日本海側ではかなり少なく、西日本日本海側で少なかった。

     旬間日照時間:北・東日本日本海側でかなり多く、北・東日本太平洋側と西日本日本海側では多かった。西日本太平洋側と沖縄・奄美では平年並だった。

極東循環場の特徴

      500hPa天気図:中緯度が帯状に正偏差となっており、その中を偏西風がユーラシア大陸から北太平洋にかけて蛇行し、日本付近では北へ蛇行したため顕著な正偏差となり、暖かい空気に覆われやすかった。一方、沖縄・奄美付近は負偏差となり、高気圧縁辺の湿った空気や台風の影響を受けやすかった。また、千島近海にトラフがあり、北海道地方は気圧の谷の影響を受けやすかった。

      海面気圧と外向き長波放射量平年偏差:海面気圧は、北日本から西日本にかけては正偏差で、この付近で太平洋高気圧の勢力が強まりやすかった。一方、沖縄・奄美付近は負偏差で、台風や湿った空気の影響を受けやすかった。外向き長波放射量平年偏差は、フィリピン付近からハワイ諸島周辺では負偏差で対流活動が活発な一方、東・西日本付近は正偏差で、7月中旬と下旬は太平洋高気圧に覆われて対流活動が不活発だったことに対応している。

      850hPa気温:北日本から西日本にかけては正偏差で、暖かい空気に覆われやすかった。一方、日本の南から東シナ海にかけては負偏差となった。

月平均500hPa高度・偏差分布図 月平均850hPa気温・偏差分布図
月平均500hPa高度・偏差分布図 月平均850hPa気温・偏差分布図
月平均海面更正気圧・偏差分布図 月平均外向き長波放射量(OLR)偏差分布図
月平均海面更正気圧・偏差分布図 月平均外向き長波放射量・偏差分布図

記録と台風

  • 月平均気温の高い記録
  • 新庄 若松 酒田 山形 仙台 福島 白河 小名浜* 輪島 相川 新潟 金沢 伏木 富山 長野 高田 宇都宮 福井 高山 松本 諏訪 前橋 熊谷 水戸 敦賀 岐阜 名古屋 飯田 甲府 河口湖 秩父 館野 銚子* 上野 御前崎* 静岡 三島 石廊崎 網代* 横浜 館山 勝浦* 大島 三宅島* 千葉 日光 鳥取 豊岡 舞鶴 京都 彦根 洲本 奈良(*はタイ記録)

  • 月降水量の多い記録
  • 多度津

  • 月間日照時間の多い記録
  • 金沢 伏木 富山 高田 諏訪

  • 月間日照時間の少ない記録
  • 浦河

  • 台風の発生(速報値、日本時間)
  • 第8号(4日)、第9号(17日)、第10号(18日)、第11号(23日)、第12号(25日)

  • 台風の接近(速報値)
  • 第7号(沖縄地方、奄美地方、九州南部、九州北部地方、四国地方、中国地方、近畿地方) 第8号(沖縄地方) 第10号(沖縄地方、奄美地方) 第12号(奄美地方、九州南部、九州北部地方、四国地方、中国地方、近畿地方、東海地方、伊豆諸島・小笠原諸島、関東甲信地方、北陸地方)

  • 台風の上陸(速報値、日本時間)
  • 第12号(三重県伊勢市付近 29日、福岡県豊前市付近 29日=再上陸)

  • 梅雨明け(速報値)
  • 九州北部、中国、近畿、東海、北陸(9日ごろ) 四国(10日ごろ) 九州南部(11日ごろ) 東北南部(14日ごろ) 東北北部(20日ごろ)

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