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日本の月の天候 ------------------ 対象期間:

2017年(平成29年)10月の特徴

○北日本太平洋側と東・西日本では月降水量がかなり多かった

 台風第21、22号や秋雨前線、低気圧の影響で、北日本太平洋側と東・西日本では月降水量がかなり多かった。特に西日本では、月降水量が太平洋側で平年比334%、日本海側で平年比330%と、ともに1946年の統計開始以来最も多くなった。

○北・東・西日本では月間日照時間がかなり少なかった

 秋雨前線や湿った気流、台風、低気圧、寒気の影響で、北・東・西日本では月間日照時間がかなり少なかった。

○沖縄・奄美では月平均気温がかなり高かった

 日本の南東海上で亜熱帯高気圧の勢力が強く、暖かい空気が流れ込みやすかったため、沖縄・奄美では気温がかなり高かった。

概況

地域平均気温経過図

地域平均気温平年偏差の5日移動平均時系列図

 北・東・西日本では、上・下旬は数日の周期で天気が変わり、中旬は秋雨前線や寒気の影響で曇りや雨の日が多かった。一方、沖縄・奄美では、上旬は高気圧に覆われて晴れた日が多く、中・下旬は秋雨前線や台風の影響で曇りや雨の日が多かった。21〜23日は台風第21号と秋雨前線の影響で西・東日本を中心に広い範囲で大雨や暴風となり、河川の氾濫や土砂災害などによる人的被害や高潮による被害の発生した所があった。27〜29日は、台風第22号の影響で沖縄・奄美〜西・東日本の各地で大雨や暴風となった。西日本の月降水量は、太平洋側で平年比334%、日本海側で平年比330%となって、1946年の統計開始以来10月として最も多かった。

 気温は、寒気の影響を受ける日が多かった北日本では低かった。寒暖の変動が大きかった東日本と前半に高い時期のあった西日本は平年並で、暖かい空気が流れ込みやすかった沖縄・奄美ではかなり高かった。那覇では7日に最高気温が33.0℃に達し10月として102年ぶりの高温となったほか、1日から20日間連続で真夏日を記録した。

平均気温:沖縄・奄美でかなり高かった一方、北日本では低かった。東・西日本では平年並だった。

降水量:北日本太平洋側と東・西日本ではかなり多く、北日本日本海側と沖縄・奄美は多かった。

日照時間:北・東・西日本ではかなり少なく、沖縄・奄美は平年並だった。

月TRS分布図 旬別RS経過図
月平均気温平年偏差、月降水量平年比、月間日照時間平年比の分布図 地域平均旬降水量平年比、旬間日照時間平年比の経過図

天候経過


    上旬

     北日本は、気圧の谷や寒気の影響を受ける日が多かった。3〜4日は11月並の寒気が流れ込んで標高の高い峠や山間部では雪が降り、5日は八甲田山で平年より12日早い初冠雪を観測するなど、北日本の7箇所で初冠雪を観測した。東・西日本の天気は数日の周期で変わった。6〜7日は前線を伴った低気圧が通過し、西日本で局地的に非常に激しい雨となり道路が冠水するなどの被害があったほか、伊豆諸島でも大雨になった所があった。沖縄・奄美は高気圧に覆われて晴れた日が多く、気温が平年を大幅に上回り、旬平均気温は平年差+2.4℃と10月上旬として統計開始(1961年)以来最も高かった。特に7日は那覇で最高気温が33.0℃に達し、10月として102年ぶりの高温となった。

     旬平均気温:沖縄・奄美ではかなり高く、東・西日本は高かった。北日本は平年並だった。

     旬降水量:西日本日本海側ではかなり多く、西日本太平洋側は多かった。一方、北日本、東日本日本海側および沖縄・奄美は少なかった。東日本太平洋側は平年並だった。

     旬間日照時間:北日本日本海側ではかなり少なく、東・西日本日本海側は少なかった。一方、沖縄・奄美はかなり多かった。北・東・西日本太平洋側は平年並だった。


    中旬

     日本の南に停滞した秋雨前線や南からの湿った気流、あるいは北から流れ込んだ寒気の影響で、全国的に曇りや雨の日が多かった。特に東日本太平洋側と西日本では旬間日照時間が平年を大幅に下回り、東日本太平洋側は37%、西日本太平洋側は28%、西日本日本海側は31%と、それぞれ平年比が10月中旬として統計開始(1961年)以来最も少なくなった。気温は、寒気の影響を受ける日の多かった北日本はかなり低かった。東日本太平洋側は旬の後半に北東から冷たく湿った空気が流れ込みやすく、19日は東京の最高気温が12.3℃に留まり、10月中旬としては79年ぶりの低温となった。一方、沖縄・奄美は南から暖かい空気が流れ込んだため気温が平年を大幅に上回り、旬平均気温は平年差+2.6℃と10月中旬として統計開始(1961年)以来最も高かった。

     旬平均気温:北日本ではかなり低く、東日本は低かった。一方、沖縄・奄美はかなり高かった。西日本は平年並だった。

     旬降水量:東日本太平洋側と西日本日本海側ではかなり多く、北・西日本太平洋側と沖縄・奄美は多かった。北・東日本日本海側は平年並だった。

     旬間日照時間:北日本太平洋側と東・西日本ではかなり少なく、北日本日本海側と沖縄・奄美は少なかった。


    下旬

     北・東・西日本では数日の周期で天気が変わり、沖縄・奄美は湿った気流や台風の影響で曇りや雨の日が多かった。超大型のまま23日に静岡県へ上陸して関東地方を北東へ進んだ台風第21号と秋雨前線の影響で、21〜23日は西・東日本を中心に広い範囲で大雨や暴風となり、河川の氾濫や土砂災害などによる人的被害や高潮による被害の発生した所があった。特に紀伊半島は記録的な大雨となり、22日の日降水量が尾鷲(三重県)では586.5mm、新宮(和歌山県)では532.0mmを観測して統計開始(尾鷲は1938年、新宮は1976年)以来10月としては最も多くなった。台風第21号から変わった低気圧に伴って寒気が流れ込んだため、北日本では23〜24日に吹雪や大雪の所があった。23日の日降雪量が阿寒湖畔(北海道)では23cm、陸別(北海道)では14cmを観測し、統計開始(1986年)以来10月としては最も多くなった。27〜29日は、沖縄・奄美から西・東日本南岸を北東へ進んだ台風第22号により、沖縄・奄美〜西・東日本の各地で大雨や暴風となった。特に九州南部は記録的な大雨となり、赤江(宮崎県)では28日に日降水量391.0mmを観測して統計開始(2003年)以来最も多くなった。30日は、台風第22号から変わった低気圧が千島近海で更に発達して日本付近は一時的に冬型の気圧配置となり、北・東日本では非常に強い風の吹いた所があった。北・東・西日本では旬降水量がかなり多く、北日本太平洋側は422%、東日本日本海側は373%、東日本太平洋側は748%、西日本太平洋側は817%と、それぞれ平年比が10月下旬として統計開始(1961年)以来最も多くなった。

     旬平均気温:全国的に平年並だった。

     旬降水量:北・東・西日本ではかなり多く、沖縄・奄美は多かった。

     旬間日照時間:東日本日本海側ではかなり少なく、北・東日本太平洋側と西日本および沖縄・奄美は少なかった。一方、北日本日本海側は多かった。

極東循環場の特徴

      500hPa天気図:カムチャツカ半島を中心とする明瞭な負偏差域に近い北日本は寒気の影響を受けやすかった一方、東日本での寒気の影響は一時的で、西日本以西への寒気の南下は弱かった。日本付近では南北の高度差が大きく、偏西風は平年より強かった。これは、日本付近では秋雨前線の活動が活発で東・西日本中心に曇りや雨の日が多かったことに対応している。また、日本の南海上では亜熱帯高気圧が強く、沖縄・奄美はその勢力下で晴れる日が多かったことや暖かい空気が流れ込みやすかったことにより、顕著な高温となった。

      海面気圧と外向き長波放射量平年偏差:海面気圧は、中国東北区と日本のはるか東で高く、日本付近は相対的に気圧が低かった。特に沖縄・奄美付近は気圧が低く、前線や台風の影響を受けやすかった。外向き長波放射量平年偏差は、フィリピンの東と南シナ海の南部では負偏差で対流活動が活発だった一方、日本の南東海上の30°N帯と太平洋赤道域の日付変更線付近では正偏差で対流活動が不活発だった。また、本州付近も東西に負偏差で、前線の影響を受けやすかった。

      850hPa温度:日本付近は、北海道地方以北では負偏差の一方、東北地方以南は正偏差だった。

月平均500hPa高度・偏差分布図 月平均850hPa気温・偏差分布図
月平均500hPa高度・偏差分布図 月平均850hPa気温・偏差分布図
月平均海面更正気圧・偏差分布図 月平均外向き長波放射量(OLR)偏差分布図
月平均海面更正気圧・偏差分布図 月平均外向き長波放射量・偏差分布図

記録と台風

  • 月平均気温の高い記録
  • 父島

  • 月降水量の多い記録
  • 岐阜 名古屋 上野 津 尾鷲 大島 四日市 舞鶴 萩 津山 彦根 下関 広島 呉 岡山 姫路 大阪 和歌山 潮岬 奈良 山口 平戸 佐世保 佐賀 大分 阿蘇山 清水

  • 月間日照時間の少ない記録
  • 酒田 上野 四日市 西郷 洲本

  • 台風の発生(速報値、日本時間)
  • 第20号(12日) 第21号(16日) 第22号(24日)

  • 台風の接近(速報値)
  • 第21号(沖縄地方、四国地方、近畿地方、東海地方、伊豆諸島・小笠原諸島、関東甲信地方、北陸地方、東北地方、北海道地方) 第22号(沖縄地方、奄美地方、九州南部、九州北部地方、四国地方、近畿地方、東海地方、伊豆諸島・小笠原諸島、関東甲信地方、北陸地方、東北地方)

  • 台風の上陸(速報値、日本時間)
  • 第21号(静岡県御前崎市付近、23日)

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