火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第15号
令和5年6月28日16時30分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西
にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 本日(28日)、気象庁機動調査班(JMAーMOT)が実施した現地調
査では、新岳火口西側割れ目付近の地熱域に特段の変化は認められませんで
した。また、古岳の山頂部分は雲のため不明でしたが、確認できる範囲では
異常は認められませんでした。
 
 火山性地震は昨日(27日)は41回、本日は15時までに14回発生し
ています。火山性地震は山体の浅いところで発生しており、震源は主に古岳
付近で、新岳火口付近でも時折発生しています。
 
 GNSS連続観測では、特段の変化は認められていません。
 
 口永良部島では火山性地震が多発しており、火山活動が高まっていますの
で、新岳火口から概ね2kmの範囲、及び向江浜地区から新岳の南西にかけ
ての火口から海岸までの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がありま
す。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西
にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、29日(木)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。