火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第60号
平成23年4月18日20時50分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
 新燃岳では、本日(18日)19時22分に噴火が発生し、噴煙量はやや
多量で、噴煙の高さは火口縁上2000mで南東へ流れました。噴火の発生
は4月9日以来です。
 19時24分から35分頃まで、新燃岳の西から北側の斜面にかけて噴石
が火口から約1kmまで飛散するのを確認しました。
 傾斜計では14日06時頃から、新燃岳側のわずかな隆起の変化がみとめ
られましたが、本日の噴火直後から沈降に転じました。
 
 火山性地震は15日10時頃から多い状態が続いています。また、火山性
微動が時々発生しています。

2.防災上の警戒事項等
 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石と火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に
注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ
な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧
島山上空の風情報に注意してください。
 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して
ください。

  火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>