御蔵島[みくらじま] Mikurajima
北緯 33°52′28″ 東経 139°36′07″ 標高 851m (御山)(三角点・御蔵島) |
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![]() 御蔵島全景 北側海上から 2011年 7月 13日 気象庁撮影 |
概要
御蔵島は、三宅島の南約20kmにある玄武岩~安山岩質の成層火山である。海面上に露出する部分は、直径約5km、最高点は御山(850.9m)、体積約8.2km3であるが、海面下の部分も含めると直径約14km、比高1800m近いかなり大きな火山である。島の周囲は最大500mに達する海食崖に囲まれ、河川も発達して、火山の原地形はかなり失われている。一色(1980)は、御蔵島火山を主に玄武岩からなる主成層火山体と、南東部の安山岩溶岩ドーム群(ツブネヶ森-ヤスカジヶ森溶岩ドーム群 )の2つの単元に分類した。1万年前以降の活動はツブネヶ森-ヤスカジヶ森溶岩ドーム群の形成(と黒崎高尾山?)に限られる。構成岩石のSiO2量は48.4~64.0wt.%である。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
ツブネヶ森-ヤスカジヶ森溶岩ドーム群噴出時に放出されたと考えられるテフラは、火砕サージ、降下軽石からなり、7300年前のアカホヤ火山灰の上位にある。またテフラ中から採取された炭化木片からは5450±90、5280±90yBPの年代値が得られており、およそ6300年前に溶岩ドーム群の形成があったと考えられる。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- 御蔵島 有史以降の火山活動
記録に残る火山活動はない。
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。