北福徳堆[きたふくとくたい] Kita-Fukutokutai
北緯 24°25.0′ 東経 141°25.0′ 水深 -73m (山頂中央部) |
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概要
南硫黄島と硫黄島の中間付近に位置する海底火山で、1937年ころから2001年にかけて時々変色水等が観測されている。この付近を漁業関係者は“海勢場(かいせのば)”と呼んでいる。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている有史以降の火山活動を記載した。
- 北福徳堆 有史以降の火山活動(▲は噴火年を示す)
年代 現象 活動経過・被害状況等 1937(昭和12)年 海水変色、火山ガス ▲1947~59(昭和22~34)年 マグマ噴火、あるいはマグマ水蒸気噴火?(海水変色) この間、複数の漁船から火山活動の観測報告がある。1947-59年に「硫黄臭のある変色水帯」、1953~54(昭和28~29)年には、硫黄・軽石流を確認(礁上から硫黄が湧き出るように流出、また、軽石が浮流していた)。 1988(昭和63)年 噴煙? 1月27日。漁船から海底火山の爆発により、高さ約100mの噴煙を確認との報告があり、直ちに調査を実施したが確認できず。 2001(平成13)年 海水変色 10月30日。N24°26.6′、E141°22.7′を中心とした場所。 噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)および海域火山データベース(海上保安庁海洋情報部、2006)を参考に、文献の追記を行った。
「概要」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。