神津島[こうづしま] Kozushima【常時観測火山】
北緯 34°13′10″ 東経 139°09′11″ 標高 572m (天上山)(三角点・神津島) |
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![]() 神津島全景 南南東上空より 2002年10月30日 気象庁撮影 |
概要
南北6㎞、東西4㎞の島で流紋岩の溶岩ドーム群と火砕岩からなる。島の中央部に位置する主峰天上山(てんじょうさん)は9世紀に生成した。噴火は激しく、火砕サージ・火砕流を発生しやすい。 現時点で噴気活動はない。溶岩流が浅海域を覆った部分で,二次爆発が発生した痕跡が認められる。構成岩石のSiO2 量は65.1~78.1 wt.% である。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
神津島は周辺の島(祗苗島(ただなえじま)・恩馳島(おんばせじま))を含めて18以上の流紋岩質単成火山から構成され、溶岩ドームもしくは厚い溶岩流を形成し、火砕流や火砕サージの発生を伴う火山もある。
神津島における最新の活動は9世紀に起こった天上山火山の噴火であるが、それ以前の噴火年代については各種の報告があり、神津島の噴火活動史は必ずしも明らかではない。噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- 神津島 有史以降の火山活動
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
火山観測
気象庁では、地震計、傾斜計、空振計、GNSS、監視カメラを設置し、関係機関の協力の上、神津島の火山活動の監視・観測を行っています。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報
- 神津島の噴火警戒レベル(PDF)
火山活動解説資料
- 神津島の火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。