恐山[おそれざん] Osorezan
北緯41°16′43″ 東経141°07′12″ 標高878m (釜臥山)(三角点) |
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![]() 宇曽利山湖 南西側上空から 2004 年11 月8 日 気象庁撮影 |
概要
恐山は、流紋岩・デイサイト・安山岩からなる成層火山で、朝比奈岳、円山、大尽山等の小型火山や溶岩ドームからなる外輪山に囲まれた直径約3kmのカルデラを伴う。 恐山の活動は、約146万年前~約68万年前の外輪山を形成した活動と、約48万年前以降のカルデラ付近を中心として火砕流及び降下火砕物を噴出した活動に大別される。 カルデラ内北部には、約8万年前までに形成された火砕丘、溶岩ドーム群(剣山等)が分布する。 宇曽利山湖(恐山湖)のほとりには噴気孔や温泉が多い。安山岩・デイサイトのSiO2 量は58.0~ 64.8 wt.%である。 なお、流紋岩の分析値は報告されていない。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
最近1万年間の活動を示す堆積物は見つかっていない。 ただし、地熱・噴気活動が盛んであり、ごく小規模な水蒸気噴火を起こしていた可能性はある。堆積物から確認できる最新の噴火は約2万年前に起こった水蒸気噴火(鬼石テフラ)である。
天明九年(1789年)正月に刊行された『東北旅行談』巻之五には、「一陽の火おこり猛々焔々と燃え上がり」との記事があり、間欠的な噴気を示している可能性が高い。噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- 恐山 有史以降の火山活動
年代 現象 活動経過・被害状況等 1993(平成5)年 地震群発 2月5~11日。5日むつ測候所で震度2。
山頂の西約10km。
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報

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