火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第62号
令和8年7月3日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 6月29日から7月3日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。
桜島では、山体膨張を示す地殻変動が観測されており、現在もその変化は維
持されています。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大
きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、6月29日21時頃から島内の傾斜計及び伸縮計で、山体の膨
張を示す地殻変動が観測されていましたが、7月1日頃からその変化は概ね
停滞しています。6月29日からの山体の膨張を示す地殻変動は現在も維持
されています。
 
 南岳山頂火口では、6月29日にごく小規模な噴火が発生しました。また
同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 昭和火口では、噴火及び火映は観測されていません。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は6月29日に発
生しました。
 
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線で長期
にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられていま
す。
 
 桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわ
たり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態
であることから、今後も噴火活動が継続すると考えられます。今後の火山情
報に注意してください。
 また、南岳山頂火口または昭和火口において、現在も維持されている山体
膨張が一度に解消されるような噴火が発生すると、桜島島内を中心に多量の
降灰を伴う可能性があります。降灰や小さな噴石の落下が予想される範囲は
、気象庁から発表される降灰予報を活用ください。
 
 火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は
速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
             火山性地震   爆発
   6月29日       10回   0回
     30日       13回   0回
    7月1日        7回   0回
      2日        5回   0回
      3日15時まで   1回   0回

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため
注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生
する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。