火山名 雌阿寒岳 火山の状況に関する解説情報 第28号
令和7年11月14日16時00分 札幌管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 雌阿寒岳では、火山活動の活発な状態が継続しています。今後もポンマチ
ネシリ火口から約500mの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性があります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 雌阿寒岳では、10月26日以降噴火は観測されていません。

 ポンマチネシリ96ー1火口の噴煙は引き続き活発な状態で、11月10
日から14日までの高さは最大で200mを観測しています。

 9月12日14時40分頃の火山性微動に伴い発生した、ポンマチネシリ
火口方向が上がる傾斜変動は、次第に変動が緩やかになりながらも継続して
おり、ポンマチネシリ火口浅部では膨張した状態が続いています。

 ポンマチネシリ火口付近の火山性地震は、9月中旬に増加して以降次第に
減少し、概ね少ない状態で経過しています。
 
 雌阿寒岳では、火山活動の活発な状態が続いており、噴火が発生する可能
性があるため、ポンマチネシリ火口から約500mの範囲では大きな噴石に
警戒してください。

2.防災上の警戒事項等
 ポンマチネシリ火口から約500mの範囲では、噴火に伴い弾道を描いて
飛散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体などの指示に従って危
険な地域には立ち入らないでください。
 風下側では火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。