火山名 雌阿寒岳 火山の状況に関する解説情報 第6号 令和7年9月16日16時00分 札幌管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 雌阿寒岳では、火山活動が活発な状態が継続しています。今後、ポンマチ ネシリ火口から約500mの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性があります。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 雌阿寒岳では、本日(16日)北海道の協力により実施した上空からの観 測で、ポンマチネシリ火口内及びその近傍に火山灰の明瞭な堆積を確認しま した。 16日15時現在のポンマチネシリ96ー1火口の噴気は火口縁上約20 0mの高さまで上がり東に流れており、引き続き平常時に比べて噴気の量が 多い状態で経過しています。 12日14時40分頃の火山性微動に伴い発生した、火口方向が上がる規 模の大きな傾斜変動は、その後も引き続き緩やかに継続しています。 11日15時頃からやや活発となっているポンマチネシリ火口付近の地震 活動は、引き続き増減を繰り返しながら継続しています。 火山性地震及び火山性微動の発生状況は次のとおりです。回数は速報値で あり、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 9月11日 48回 0回 9月12日 50回 1回 9月13日 19回 0回 9月14日 35回 0回 9月15日 82回 0回 9月16日15時まで 29回 0回 雌阿寒岳では、火山活動が活発になっており、噴火が発生する可能性があ るため、ポンマチネシリ火口から約500mの範囲では大きな噴石に警戒し てください。 2.防災上の警戒事項等 ポンマチネシリ火口から約500mの範囲では、噴火に伴い弾道を描いて 飛散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体などの指示に従って危 険な地域には立ち入らないでください。 風下側では火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがある ため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、17日(水)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。