火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第30号
令和7年7月28日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 7月21日から28日15時までの諏訪之瀬島の活動状況をお知らせしま
す。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、噴火活動が続いています。期間中に爆発は2回
発生しました。噴火に伴う噴煙は最高で火口縁上900mまで上がりました
。弾道を描いて飛散する大きな噴石は観測されませんでした。
 夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 火山性微動は時々発生しました。島の西側で発生している火山性地震は、
25日から26日にかけ、やや多い状態となりました。25日00時57分
に発生した地震では、島内の震度観測点(鹿児島県十島村諏訪之瀬島)で震
度1を観測しました。この地震により、噴火活動に特段の変化は認められま
せんでした。

 GNSS連続観測では、2024年10月以降、島の西側やや深部におけ
るマグマの蓄積量の増加を示唆するわずかな変動が認められています。
 
 諏訪之瀬島では長期にわたり噴火活動が継続しており、御岳火口周辺では
、噴火に伴い大きな噴石が弾道を描いて飛散する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね1.5kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛
散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、8月4日(月)16時頃に発表の予
定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。