火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第64号 令和7年7月6日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 桜島では、山体膨張を示す地殻変動が観測されています。南岳山頂火口及 び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う 噴火が発生するおそれがあります。また、風下側では降灰に注意が必要です 。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 南岳山頂火口では、本日(6日)09時33分から噴火が断続的に観測さ れるようになり、噴煙は最高で火口縁上3000mまで上がりました。昨日 (5日)05時頃から続いていた山体の膨張を示す地殻変動は、噴火が始ま った本日09時頃から鈍化しています。 昨日05時以前に比べると依然として山体が膨張した状態が続いています 。南岳山頂火口または昭和火口において、この山体膨張が一度に解消される ような噴火が発生すると、桜島島内を中心に多量の降灰を伴う可能性があり ます。降灰や小さな噴石の落下が予想される範囲は、気象庁から発表される 降灰予報を活用ください。 2.防災上の警戒事項等 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた め注意してください。 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため 注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生 する可能性がありますので留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、7日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。