火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第50号 令和7年6月23日18時40分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してくださ い。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 GNSS連続観測では、霧島山を挟む一部の基線で、2025年3月頃か ら、霧島山深部の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが認められます。 新燃岳では、昨日(22日)噴火が発生しました。その後は、概ね雲のた め噴煙の状況は不明です。 本日(23日)山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の 1日あたりの放出量は4000トン(前回5月15日には検出されず)を観 測し、急増していることを確認しました。 新燃岳火口直下を震源とする火山性地震は、2024年10月下旬から増 減を繰り返しており、前10日間の地震回数は非常に多い状態で経過してい ます。火山性微動も時々観測されています。 新燃岳の火山活動はさらに高まった状態となっています。新燃岳火口から 概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね3kmまで、火砕 流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概 ね3kmの範囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 2011年と同様に爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなど のおそれがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、24日(火)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。