火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第40号
令和7年5月14日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 桜島では、引き続き山体膨張を示す地殻変動が観測されています。南岳山
頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕
流を伴う噴火が発生するおそれがあります。また、風下側では降灰に注意が
必要です。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、12日20時頃から島内に設置している傾斜計及び伸縮計で、
山体の膨張を示す地殻変動が観測されています。
 
 5月5日以降、ごく小規模な噴火を含め噴火は発生していません。
 
 南岳山頂火口または昭和火口において、この山体膨張が一度に解消される
ような噴火が発生すると、桜島島内を中心に多量の降灰を伴う可能性があり
ます。降灰や小さな噴石の落下が予想される範囲は、気象庁から発表される
降灰予報を活用ください。

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため
注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生
する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、15日(木)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。