火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第23号 令和7年5月2日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 4月28日から5月2日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせし ます。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 本村西監視カメラによる観測では、古岳火口では火口縁を越える噴煙は観 測されませんでした。新岳火口では白色の噴煙が最高で火口縁上100mま で上がりました。 古岳火口付近の浅いところを震源とする火山性地震は、概ね多い状態で経 過しています。新岳火口付近の浅いところを震源とする火山性地震は、観測 されませんでした。 30日に山麓及び海上から実施した現地調査では、新岳及び古岳付近の地 熱域の状況に特段の変化は認められませんでした。 東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁 が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、3 0トンから40トンと少ない状態でした。 GNSS連続観測では、2023年11月以降、山体の膨張を示す変動は 認められません。 口永良部島では、山体の浅いところでやや活発な地震活動が継続しており 、新岳火口及び古岳火口の周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があり ます。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口及び古岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描い て飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、西側は新岳火 口から概ね2kmの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、5日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。