火山名 焼岳 火山の状況に関する解説情報 第16号
令和7年3月17日16時00分 気象庁

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 焼岳では、想定火口域から概ね1kmの範囲では、大きな噴石に警戒して
ください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 焼岳では、3日から山頂付近を震源とする火山性地震が多い状態で推移し
ていましたが、10日以降地震活動の低下がみられます。火山性地震の前1
0日間合計回数は16日までで82回となっています。また、日回数は14
日0回、15日1回、16日0回、17日15時まで1回でした。(いずれ
も速報値)地震回数は少なくなっていますが、今後も急に増加する可能性が
あります。
 14日に岐阜県の協力により実施した上空からの観測では、山頂付近の噴
気の状況に特段の変化は認められませんでした。

 GNSS連続観測では、山頂付近で緩やかな膨張を示すと考えられる変化
が続いており、中長期的に火山活動が高まってきています。
 山頂付近の噴気の状況に特段の変化は認められていません。
 焼岳では火山活動が高まっており、想定火口域から概ね1kmの範囲に影
響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 想定火口域から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域に
は立ち入らないでください。
 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。