火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第95号
令和6年12月6日05時55分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 口永良部島では、火山性地震が増加しています。火山活動がさらに高まっ
た場合は、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周
辺規制)に引き上げる可能性があります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 口永良部島では、古岳火口付近の浅いところを震源とする火山性地震が増
加しています。火山性地震は、本日(6日)05時までの24時間で24回
発生しています。

 3日から5日にかけて実施した現地調査では、古岳火口周辺及び新岳にお
いて噴気や地熱域を観測しましたが、11月に観測した状況と特段の変化は
ありませんでした。

 東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁
が12月に実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出
量は、40トンから60トンと少ない状態でした。

 遠望観測及び地殻変動観測では、特段の変化は認められていません。

 表面活動等に特段の変化はありませんが、火山性地震が増加していること
から火山活動がさらに高まる可能性があります。今後の火山活動に関する情
報に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 活火山であることから、新岳及び古岳の火口内では、火山灰が噴出する可
能性があります。また、新岳西側割れ目等の地熱域では、高温の噴気や火山
ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、6日(金)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。