火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第5号
令和6年11月29日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返しながら発
生しており、やや多い状態で経過しています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返しながら発
生しており、前10日間の地震回数は本日(29日)15時までで154回
と、やや多い状態で経過しています。
 
 監視カメラによる観測では、新燃岳火口の噴煙及びその周辺の地熱域の状
況に特段の変化は認められません。
 
 新燃岳近傍に設置している傾斜計では、特段の変化は認められません。
 
 GNSS連続観測では、霧島山を挟む基線及び新燃岳を挟む基線の伸びは
停滞しており、特段の変化は認められません。
 
 噴煙や地熱域、地殻変動の状況に特段の変化は認められませんが、10月
下旬以降火山性地震の増減が繰り返されていることから、今後の火山に関す
る情報に注意してください。
 
 火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査
の結果、後日変更することがあります。
 
             火山性地震
 11月24日        39回
    25日         0回
    26日         6回
    27日        25回
    28日         2回
    29日15時まで    0回

2.防災上の警戒事項等
 活火山であることから、新燃岳火口内、火口縁及び西側斜面の割れ目付近
では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、12月2日(月)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。