火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第50号
令和6年10月28日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 10月21日から28日15時までの諏訪之瀬島の活動状況をお知らせし
ます。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、噴火活動が続いています。期間中に爆発は1回
発生しました。噴火に伴う噴煙は最高で火口縁上1600mまで上がりまし
た。弾道を描いて飛散する大きな噴石は、火口中心から最大で500mに達
しました。
 夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 火山性微動は主に噴火に伴って発生しました。また、島の西側付近を震源
とする火山性地震が26日に一時的に増加し、島内で震度2を観測する地震
が1回、震度1を観測する地震が1回発生しました。その後は減少し、少な
い状態で経過しています。
 この地震活動の前後で火山の活動状況に特段の変化は認められませんでし
た。
 
 GNSS連続観測では、島の西側深部におけるマグマの蓄積量の増加と推
定される変動は認められません。
 
 諏訪之瀬島では長期にわたり噴火活動が継続しており、御岳火口周辺では
、噴火に伴い大きな噴石が弾道を描いて飛散する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね1.5kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛
散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月4日(月)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。