火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第31号
令和6年6月7日16時00分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 5月31日から6月7日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 阿蘇山では、5月31日から6月1日にかけて火山性微動の振幅が一時的
にやや大きくなりましたが、その後は小さい状態で推移しています。
 
 中岳第一火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上1000mまで上がりま
した。夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 6月4日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたり
の放出量は1400トンとやや多い状態でした。
 
 地殻変動観測では、特段の変化は認められていません。
 
 阿蘇山では、5月15日以降、火山性微動の振幅に時々増大がみられ、火
山活動に高まりが認められます。
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性
があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、14日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。