火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第22号
令和6年5月15日16時30分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 阿蘇山では、火山活動が高まっており、中岳第一火口から概ね1kmの範
囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒して
ください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 本日(15日)、気象庁機動調査班(JMA-MOT)が実施した現地調
査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり800トン(前回(
5月9日)1600トン)と少ない状態でした。
 また、本日午前中に実施した中岳第一火口の現地調査では、湯だまり内に
噴湯を確認しました。その他の状況には特段の変化は認められませんでした
。
 
 本日06時過ぎから振幅が増大していた火山性微動は、11時過ぎから小
さくなっています。
 
 噴煙の状況や地殻変動の状況に特段の変化はありません。
 
 火山性微動の振幅に一時的な増大がみられており、火山活動に高まりが認
められます。
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性
があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、16日(木)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。