火山名 北海道駒ヶ岳 火山の状況に関する解説情報 第1号
令和6年1月12日14時00分 札幌管区気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
北海道駒ヶ岳では山頂火口原浅部の活動がやや活発化していますので、今後
の火山活動の推移には注意が必要です。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 北海道駒ヶ岳では昨年12月以降、山頂火口原浅部を震源とする低周波地
震を主とした地震活動が続いています。山麓の観測点による12月の地震回
数の合計は31回となりました。山麓の観測点による1か月間の地震回数の
合計が30回以上となったのは1990年4月の61回以来です。また、今
年1月の地震回数は11日までに15回(速報値)となっています。
 なお、火山性微動は観測されていません。

 各火口の噴気活動は低調な状態ですが、山頂に設置した監視カメラでは、
昭和4年火口のごく弱い噴気を観測する日数が2021年秋以降増加する傾
向が認められています。

 GNSS連続観測では、2022年頃から山頂火口原浅部の膨張を示すと
考えられるわずかな変化が一部の基線で認められています。

 以上のことから、北海道駒ヶ岳では山頂火口原浅部の活動がやや活発化し
ていると考えられますので、今後の火山活動の推移には注意が必要です。

2.防災上の警戒事項等
 活火山であることから、火口内に影響する程度の噴出現象が突発的に発生
する可能性がありますので、地元自治体などの指示に従って火口付近などの
危険な地域には立ち入らないでください。