火山名 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山の状況に関する解説情 報 第29号 令和5年11月20日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 11月13日から20日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします 。硫黄山では火山活動が高まった状態と考えられます。硫黄山火口から概ね 1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒して ください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の一部の基線において、2023年5 月頃から硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びが 継続していますが、10月頃から鈍化しています。 硫黄山の南側の噴気地帯では、噴気が最高で300mまで上がるなど、活 発な噴気活動が続いています。硫黄山の西側500m付近では、高さ10m の弱い噴気を観測しました。 硫黄山付近の浅いところを震源とする火山性地震は少ない状態で経過して います。火山性微動は観測されていません。 火山活動が高まった状態と考えられることから、硫黄山火口から概ね1k mの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する 大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、27日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。