火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第9号 令和5年10月30日11時10分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続> 新燃岳では、20日以降火口直下を震源とする火山性地震がやや増加して います。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、20日以降火口直下のごく浅いところから深さ1km付近を 震源とする火山性地震がやや増加しています。火山性地震の発生回数は、本 日(30日)までの前10日間で200回を超え、やや多い状態となってい ます。 監視カメラによる観測では、新燃岳火口内、新燃岳西側斜面割れ目付近の 噴気の状況及びその周辺の地熱域に特段の変化は認められません。 新燃岳近傍に設置している傾斜計には、特段の変化は認められません。 GNSS連続観測では、霧島山を挟む基線において、2022年11月頃 から、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる伸びがみられ ていましたが、2023年4月以降は停滞しています。なお、新燃岳を挟む 一部の基線においても、2022年6月以降は停滞しています。 新燃岳では、火山性地震がやや増加しており火山活動がわずかに高まった 状態であることから、今後の火山活動に関する情報に留意してください。 2.防災上の警戒事項等 活火山であることから、新燃岳火口内、火口縁及び西側斜面の割れ目付近 では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、11月3日(金)16時頃に発表の 予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。