火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第78号
令和5年7月26日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 7月23日頃から、桜島島内の南西側を震源とする火山性地震が増加し、
震度2を観測する地震が発生しました。その後は、体に感じる規模の地震は
発生していません。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、23日頃から、桜島島内の南西側を震源とする火山性地震が増
加し、やや多い状態で経過しています。本日(26日)10時54分頃には
、やや規模の大きな地震(マグニチュード2.6:速報値)が発生し、最大
震度2を観測しました。その後は、体に感じる規模の地震は発生していませ
ん。
 
 本日、南岳山頂火口及び昭和火口では、噴火は観測されていません。
 
 桜島島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、特段の変化は認められて
いません。
 
 今後の火山情報に注意してください。
 
 桜島島内の南西側で発生した火山性地震の回数は以下のとおりです。なお
、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
             火山性地震
   7月23日       14回
     24日       43回
     25日       52回
     26日15時まで 106回

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため
注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生
する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、28日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。