火山名 吾妻山 火山の状況に関する解説情報 第10号 令和5年7月18日10時10分 仙台管区気象台 **(見出し)** <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続> 吾妻山では、低周波地震が再び増加しています。今後の火山活動の推移に 留意してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 吾妻山では、大穴火口付近が震源と推定される低周波地震が7月上旬頃か ら再び増加しています。6月19日から本日(7月18日)09時までの3 0日間の低周波地震の総数は41回となっており、7月以降では36回観測 しました(速報値)。低周波地震を除く火山性地震について、増加は認めら れません。また、火山性微動は、5月12日以降観測されていません。 浄土平に設置している傾斜計では、3月上旬以降、西(大穴火口)方向の 隆起を示す緩やかな変化がみられています。 6月19日に実施した現地調査により、大穴火口周辺の一部でわずかな地 熱域の拡大がみられていますが、監視カメラによる観測では、大穴火口付近 及びその周辺の噴気の状況や地熱域に特段の変化は認められません。 今後の火山活動の推移に留意してください。 2.防災上の警戒事項等 大穴火口や燕沢火口列周辺では、火山ガスの噴出が認められており熱活動 も継続していることから、火山灰や高温の土砂、熱水等が突発的に噴出する 可能性があります。また、硫黄平橋周辺でも火山ガスに注意が必要です。地 元自治体の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。