火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第24号 令和5年7月12日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 新岳火口及び古岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描い て飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区か ら新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してく ださい。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、古岳付近の浅いところを震源とする火山性地震が6月下 旬頃から多い状態となっており、9日からさらに増加しています。火山性地 震は、昨日(11日)は276回、本日(12日)15時まで172回(と もに速報値)発生しています。 また、火山性地震の振幅もやや大きくなっており、FDKL(京)観測点 上下動成分で100マイクロメートル毎秒を超える地震も時々発生していま す。 本日の噴煙の状況は雲のため不明です。 「だいち2号」の衛星SARデータの解析から、古岳火口付近でわずかな 膨張性の変動が観測されています。 口永良部島では、火山性地震が増加するなど、火山活動が高まっており、 新岳及び古岳の火口周辺において噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口及び古岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描い て飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区か ら新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してく ださい。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、13日(木)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。