火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第44号
令和5年7月3日16時00分 気象庁

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 6月30日から7月3日15時までの浅間山の火山活動の状況についてお
知らせします。引き続き、山頂火口から概ね2kmの範囲では、大きな噴石
や火砕流に警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 浅間山では、今期間、火山性地震の日回数は、概ね30回から70回で推
移しました。7月3日に実施した火山ガス(二酸化硫黄)観測では、1日あ
たりの放出量は900トン(前回6月29日、1600トン)でした。6月
29日未明に微弱な火映を観測しましたが、その後は火映を観測していませ
ん。
 浅間山では、山体の西側での膨張を示すと考えられるわずかな地殻変動が
継続しており、火山性地震の緩やかな増加傾向がみられています。また、火
山ガス(二酸化硫黄)放出量のやや多い状態から多い状態が継続しており、
山頂火口では熱活動の高まりが認められます。
 引き続き、山頂火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する
可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石や火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な
地域には立ち入らないでください。
 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、7日(金)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。