火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第43号
令和5年6月30日16時00分 気象庁

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 6月26日から30日15時までの浅間山の火山活動の状況についてお知
らせします。引き続き、山頂火口から概ね2kmの範囲では、大きな噴石や
火砕流に警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 浅間山では、29日未明に、高感度の監視カメラにより山頂火口の微弱な
火映を観測しました。火映を観測したのは2020年11月27日以来です
。火山性地震の日回数は、概ね70回から90回で推移しました。また、2
6日から27日にかけて、振幅の小さな火山性微動が一時的に増加しました
。29日に実施した火山ガス(二酸化硫黄)観測では、1日あたりの放出量
は1600トン(前回6月24日、2500トン)と、多い状態が続いてい
ます。
 浅間山では、山体の西側での膨張を示すと考えられるわずかな地殻変動が
継続しており、火山性地震の緩やかな増加傾向がみられています。また、火
山ガス(二酸化硫黄)放出量の多い状態が継続しており、山頂火口では熱活
動の高まりが認められます。
 引き続き、山頂火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する
可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石や火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な
地域には立ち入らないでください。
 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、7月3日(月)16時頃に発表の予
定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。