火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第53号 令和5年6月19日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、爆発が増加しています。今後、噴 火活動がさらに活発化した場合は、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)か ら3(入山規制)に引き上げる可能性があります。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、16日から爆発が増加しており、 15日から本日(19日)16時までに24回発生しています。 12日から本日にかけて、弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で火口 中心から約400mまで達しました。噴火に伴う噴煙は最高で火口縁上20 00m以上に上がりました。 夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、集落(御岳火口から南南西3.5 km)で時々鳴動と降灰が観測されました。 火山性微動は、主に噴火に伴って発生しました。島の西側で発生している と推定される火山性地震は少ない状態で経過しています。 GNSS連続観測では、島の西側深部におけるマグマの蓄積量の増加と推 定される変動は認められません。また、ナベタオ観測点の傾斜計(御岳火口 から南西約2.2km)では、5月中旬頃から西上がりの変動が観測されは じめ、6月中旬には西下がりの変動となっています。 諏訪之瀬島では、噴火活動がさらに活発化する可能性がありますので、今 後の火山活動に関する情報に注意してください。 2.防災上の警戒事項等 御岳火口中心から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、20日(火)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。