火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第47号
令和5年6月2日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 5月29日から6月2日15時までの諏訪之瀬島の活動状況をお知らせし
ます。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、噴火活動が続いています。
 爆発は期間中1回発生しました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は観測
されませんでした。噴火に伴う噴煙は最高で火口縁上800mまで上がりま
した。
 
 火山性微動は、主に噴火に伴って発生しました。島の西側で発生している
と推定される火山性地震は少ない状態で経過しています。
 
 GNSS連続観測では、島の西側やや深部におけるマグマの蓄積量の更な
る増加と推定される変動は認められません。また、ナベタオ観測点の傾斜計
(御岳火口から南西約2.2km)では、5月中旬頃から西上がりの変動が
観測されていますが、噴火活動に活発化の傾向は認められません。
 
 噴火活動の更なる活発化の傾向は認められませんが、今後も噴火活動が継
続すると考えられます。御岳火口中心から概ね2kmの範囲では、噴火に伴
い大きな噴石が弾道を描いて飛散する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、5日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。