火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第113号
令和4年12月30日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 12月26日から30日15時までの諏訪之瀬島の活動状況についてお知
らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、噴火活動が続いています。
 噴火に伴う噴煙は、最高で火口縁上1000mまで上がりました。今期間
、爆発は発生していません。
 
 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、28日から本日(30日)にかけ
て集落(御岳火口から南南西約3.5km)で降灰が観測されました。
 
 噴火に伴う火山性微動が、概ね期間を通して発生しました。また、島の西
側の火山性地震は11月中旬頃から減少し、少ない状態で推移しています。
 
 地殻変動観測では、島の西側やや深部において、マグマの蓄積量のわずか
な増加と推定される変動がみられていましたが、11月頃からその変動は停
滞しています。蓄積されたマグマは維持された状態が続いていると考えられ
ます。
 
 今後も噴火活動が継続し、御岳火口中心から概ね2kmの範囲に大きな噴
石が達する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、令和5年1月2日(月)16時頃に
発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。