火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第76号
令和4年9月12日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 9月5日から12日15時までの諏訪之瀬島の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、活発な噴火活動が続いています。
爆発は期間中に15回発生しました。噴火に伴う噴煙は最高で火口縁上20
00mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は、最大で火口
中心から約700mまで達しました。
 
 夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、集落(御岳火口から南南西約3.
5km)で鳴動と降灰が確認されました。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しました。火山性微動も時々発生しました
。なお、9日から10日にかけてトカラ列島近海を震源とする地震が一時的
に増加し、10日11時35分の地震では、諏訪之瀬島で震度2を観測しま
した。これらの地震活動の前後で火山活動に特段の変化は認められませんで
した。
 
 御岳火口では、長期にわたって噴火活動が続いています。
 今後も御岳火口中心から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発
生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。