火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第38号
令和4年9月1日11時10分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 新岳火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなりました。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 口永良部島では、主に古岳付近の浅いところを震源とする火山性地震が7
月30日から31日にかけて一時的に増加しましたが、8月1日以降は、概
ね少ない状態で経過しています。新岳火口の噴煙の状況に特段の変化は認め
られていません。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は少ない状態で、
検出限界を下回る日も時々みられました。
 8月16日から17日に山麓から実施した現地調査では、新岳火口西側割
れ目付近及び古岳火口東側で引き続き地熱域を確認しましたが、7月の火山
性地震の増加前の観測(6月8日から9日)と比べて特段の変化は認められ
ませんでした。
 地殻変動観測では、火山活動に起因する変動は認められません。
 
 これらのことから、新岳火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなっ
たと判断し、本日(1日)11時00分に噴火予報を発表し、噴火警戒レベ
ルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げまし
た。

2.防災上の警戒事項等
 活火山であることから、新岳火口内、西側割れ目付近では、高温の噴気や
火山ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 噴火警報の解除に伴い、今回の一連の火山の状況に関する解説情報の発表
はこれで終了します。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。