火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第48号 令和4年7月29日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 7月25日から29日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。 新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震は増減を繰り返しながら、 やや多い状態で経過していましたが、7月下旬以降、減少傾向がみられてい ます。 監視カメラによる観測では、新燃岳火口内及び西側斜面割れ目付近の噴気 の状況に特段の変化は認められません。 GNSS連続観測では、昨年(2021年)12月頃から、霧島山を挟む 基線において、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる伸び が認められましたが、7月頃から停滞しています。また、新燃岳を挟む一部 の基線においては、今年(2022年)4月以降わずかな伸びが認められま したが、6月以降は停滞しています。 火口直下を震源とする火山性地震の回数は減少傾向がみられていますが、 増減を繰り返しています。今後の情報に注意してください。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕 流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概 ね2kmの範囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、8月1日(月)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。