火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第39号 令和4年6月27日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 6月24日から27日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。 新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震は、やや多い状態で経過し ていましたが、5月中旬以降、減少傾向がみられています。 新燃岳火口内及び西側斜面割れ目付近では、噴気及び地熱域の状況に特段 の変化は認められません。 GNSS連続観測では、昨年(2021年)12月頃から、霧島山を挟む 基線において、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる伸び が認められます。また、新燃岳を挟む基線においては、2022年4月頃か らわずかな伸びが認められます。 火山性地震がやや多い状態であり、火山活動がやや高まった状態となって います。今後の情報に注意してください。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕 流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概 ね2kmの範囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、7月1日(金)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。