火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第21号 令和3年10月15日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 中岳第一火口では、今後も小規模な噴火の可能性があります。中岳第一火 口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石 及び火砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 中岳第一火口では、本日(15日)10時57分と13時25分にごく小 規模な噴火が発生し、噴火に伴う噴煙が最高で火口縁上200mまで上がり ましたが、弾道を描いて飛散する大きな噴石は観測されていません。 火山性微動の振幅は、中岳西山腹観測点南北動の1分間平均振幅で1.2 マイクロメートル毎秒で変動を伴いながらやや大きい状態で経過しています 。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線において、2020年7月頃からわずかな縮みの傾向がみられ ていましたが、現在は停滞しています。 火山活動が高まっていますので、今後も中岳第一火口から概ね1kmの範 囲に影響を及ぼす噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、18日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。