火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第49号 令和3年7月12日16時00分 気象庁 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 山頂火口から概ね2kmの範囲では、大きな噴石や火砕流に警戒してくだ さい。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 浅間山では、山体浅部を震源とする火山性地震が増減を繰り返しながら引 き続き発生しています。 3月中旬からみられていた浅間山の西側での膨張を示すと考えられる傾斜 変動は、4月下旬頃にはほぼ停滞し、その後、塩野山観測点の東西成分で5 月中旬頃から再びわずかな西上がりの変動がみられていましたが、現在はほ ぼ停滞しています。 噴煙の状況には、特段の変化は認められていません。白色の噴煙が火口縁 上300m以下で推移しています。 12日に実施した火山ガス観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は 1日あたり100トンでした。 火山活動に低下を示す傾向がみられますが、火山活動が高まる前の3月上 旬以前の状態には戻っていないと考えられます。再び火山活動が高まり、小 噴火が発生する可能性も考えられますので、しばらくの間は火山活動の推移 に注意する必要があります。 2.防災上の警戒事項等 山頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石や 火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立 ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る おそれがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、16日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。