火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第10号 令和3年2月1日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1月29日から2月1日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします 。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震は、直近10日間に合計で 107回発生しており、少ない状態です。火山性微動は観測されていません 。 新燃岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上60mまで上がりました。 傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。 GNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示す基線で 、2019年7月頃から縮みが続いていましたが、2020年11月頃から 停滞しています。 火山性地震の回数は増減を繰り返しており、火山活動がわずかに高まった 状態となっています。今後の情報に注意してください。 1月29日からの火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおり です。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがありま す。 火山性地震 1月29日 3回 30日 9回 31日 9回 2月 1日15時まで 4回 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕 流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概 ね2kmの範囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、5日(金)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。