火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第56号
令和2年12月27日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 御岳(おたけ)火口では、噴火活動が活発となり、爆発が断続的に発生し
ています。今後の情報に注意してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、12月21日から爆発が増加しています。昨日
(26日)は63回、本日(27日)15時までは59回(速報値)、21
日から本日15時までは382回(速報値)発生しています。
 
 昨日04時11分の爆発では、灰白色の噴煙が火口縁上600mまで上が
り、弾道を描いて飛散する大きな噴石は火口から1km近くまで達しました
。その後も大きな噴石が900m付近まで飛散する爆発が発生しています。

 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、同火口から南南西4kmの集落で
、空振による窓ガラスや障子等の揺れが確認されています。

 傾斜計やGNSS連続観測による地殻変動データに、大きな変化はみられ
ていません。

 諏訪之瀬島では、御岳火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴
火が発生しており、火山活動がさらに活発化する可能性があります。今後の
情報に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、28日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。