火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第54号
令和2年12月25日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 御岳(おたけ)火口では、噴火活動が活発となり、爆発が断続的に発生し
ています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、爆発が23日は2回、昨日(24日)は68回
、本日(25日)は15時までに33回(速報値)発生しています。
 
 本日01時45分の爆発では、灰白色の噴煙が火口縁上700mまで上が
り、弾道を描いて飛散する大きな噴石は火口から800mまで達しました。
 
 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、同火口から南南西4kmの集落で
、21日以降、爆発音や噴火に伴う降灰が確認されています。
 
 夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。
 
 傾斜計やGNSS連続観測による地殻変動データに、大きな変化はみられ
ていません。
 
 今後も諏訪之瀬島では、御岳火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程
度の噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、令和3年1月1日(金)16時頃に
発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。