火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第67号 令和2年11月27日16時00分 気象庁 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 浅間山の山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火 砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 浅間山では山体浅部を震源とする火山性地震が増減を繰り返しながら引き 続き発生しています。 噴煙の状況は、白色の噴煙が火口縁上200m以下で推移しています。ま た、25日未明に、高感度の監視カメラにより山頂火口の微弱な火映を観測 しています。 25日に実施した火山ガス観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は 1日あたり700トン(前回11月13日、800トン)でした。噴煙量、 火山ガス放出量ともに6月以前と比べ増加した状態で経過しています。 24日に陸上自衛隊の協力により実施した上空からの観測では、前回の観 測(2019年12月)と比べ、山頂火口内の一部で温度の高まりが認めら れました。 浅間山では火山活動が高まっており、今後、山頂火口から概ね2km以内 に影響を及ぼす小噴火が発生する可能性があります。 なお、塩野山観測点の傾斜計や浅間山の西側を挟むGNSS基線でみられ ていた、浅間山の西側での膨張を示すと考えられる地殻変動は、8月中旬か らほぼ停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 山頂火口から概ね2kmの範囲では、引き続き弾道を描いて飛散する大き な噴石や火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地 域には立ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る おそれがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、30日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。